野営車でいこう(VWT4版)

旧野営車エクスプローラ 2009〜2016年の記録

ビートルズとビーチボーイズ





 
定年退職のお祝いに注文してくれていたビートルズのデジタルリマスターCDセットが届いた。
家族からはモノラル版のセット、会社関係の方たちからはステレオ版のセット。それに以前自分で買った、アメリカ発売版のセットも含めるとかなりビートルズを網羅したことになる。最近できたたっぷりの自分の時間、そのCDと今まで持っていたビートルズ関連の様々な本を読み返し、1曲ずつ辿っていっていくと60~70年代に起こっていたその舞台裏が見えてきて面白い。


ビートルズがスリリングに変貌を遂げていった1966年前後、彼らにとって重要なライバルの存在があったことを忘れていはいけない。ビートルズアメリカや日本で初めてレコードデビューした1964年2月(イギリスでは1962年)、当時中学2年で、毎週聞いていたラジオのトップテン番組で初めて聞いた時の鮮烈な印象を覚えている。その前年、ビーチボーイズはすでにヒットチャートに入っていて、ビートルズがデビュー後、この二つのグループはお互いにライバルとして影響し合うことになる。
65年12月、史上初めてロックのトータルアルバムとしてビートルズが世に送り出した「ラバーソウル」、それを聞いてショックを受けたビーチボーイズの天才リーダー、ブライアン・ウイルソンが翌66年5月、あの名盤「ペットサウンズ」をリリース。それに刺激されたビートルズがさらに次の頂きを目指して、あの「サージェントペッパー」の制作に取りかかり、翌67年6月に発表。この一年半の間、ロックをアートにするという高い志から起こったそれら一連のムーブメントに、その頃高校2年生だった自分としては当時ちょっと付いていけなくなっていた。しかし大学生の時、実質的最後のトータルアルバム「アビーロード」のB面は何度聞いたことか…


それから40年経って、Pマッカートニーの「ビートルズ」ライブやBウイルソンの「ビーチボーイズ」ライブを数年前に体験した時に、改めて現在のミュージックシーンに与えたその影響力の大きさ、偉大さを思い知ることになったし、純粋に感動したことを思い出す。
YOU TUBEで検索すると、Bウイルソンアビーロードスタジオで演奏しているペットサウンズの中の曲やブライアンとポールのデュエット曲など、ビートルズビーチボーイズを繋ぐ映像がいろいろアップされていたけれど、偶然レアなオリジナル曲に遭遇した。それは「Carl, Dennis, George & John.」という曲。このふたつのグループのメンバーで今は亡き四人のことを歌っている。ビーチボーイズの兄弟、カールとデニス。そしてビートルズのジョンとジョージ。ちょっと時代遅れなメロディだけれど歌詞がわかったら、ぐっと涙腺が刺激されるのかもしれない。