野営車でいこう(VWT4版)

旧野営車エクスプローラ 2009〜2016年の記録

<span itemprop="headline">チェコの映画ポスター展</span>



先日待ち時間に偶然見た京都の美術館の展覧会がおもしろかった。メイン会場は日本のファッションについての展覧会を見た後、別のフロアの小さな会場でそのチェコの映画ポスターの展覧会は開催されていた。

まだチェコスロバキアという、国がひとつだった戦後、共産党の政府を選択した国は国策のひとつとして映画製作を選んだ。それは1945年から始まり、1968年のプラハの春の自由化の流れの中で花開き、1989年の共産党体制が崩れるまで続いた。映画製作の延長線に、その告知としてのポスターもまた独自の世界を形成、多くの優れたポスター作家を生んだ。作品は自国の映画だけではなく外国の映画のものもあり、この展覧会ではチェコの映画、欧米の映画、日本映画と三部構成されていた。今回初めてこの展覧会で見る日本や欧米の映画のポスターはオリジナルとは全く異なり、商業主義に流されない独自の世界は新鮮な驚きとあの時代のエネルギーに溢れていた。

この展覧会は東京と京都の国立近代美術館の共同開催で東京では昨年フィルムセンターで開催された。展示作品の全てはチェコにある「テリー・ポスター」の所蔵で、多くはそのサイトhttp://www.terry-posters.comで見たり購入することもできる。なお、この映画ポスターの個人コレクションの名称はイギリスのあの映画監督テリー・ギリアムをリスペクトして生まれたようで、彼から貰い受けたと言う靴下が、なぜかこのコレクションのマスコットになっているのがおかしい。

また広尾にチェコの文化を紹介するチェコセンター東京というのがあるそうで、ちょっと気になります。チェコのアニメは日本でも人気があり時々映画祭が催されてますが、たまたまこの前行った心斎橋の映画館でも開催されていました。チェコの有名な砂で描くアニメーターの作品は以前日本のコマーシャルでも使われましたね。
下の写真は展覧会の図録から、黒澤監督の「羅生門」とヒッチコック監督の「鳥」。













京都国立近代美術館の展覧会の記事へリンク
チェコセンター東京による展覧会の紹介記事へリンク