野営車でいこう(VWT4版)

旧野営車エクスプローラ 2009〜2016年の記録

<span itemprop="headline">懐かしいマイクロカセットレコーダー</span>


ウォークマンを創った頃の日本は元気でした。フェイスブックにそんな時代のオーディオ製品を捨てられない人の記事を読んで、わかるわかる!と共感すると同時に、すぐにブログの書庫を作りました。それから数ヶ月、やっとひとつアップできました。






1回目はナショナルの「カードデータ・マイクロカセットレコーダー」(RN-Z36)です。名前の通り、カードサイズ。名刺よりも少し小さいくらいのマイクロカセットを使った録音機で、1985年のグッドデザイン賞を受賞していました。

実はこれを買うきっかけになったのは主張先のアメリカ。バブルかその少し前、場所はフロリダのオーランド。テーマパークにあるリハーサル室である人と打ち合わせをしたときに、最後にそのアメリカ人が鞄からそれを取り出した。何をするのかと思ったら、顔を近づけ小さな声で打ち合わせで決まった内容をメモ代わりに録音した。おー、かっちょええ!とまだ自分も若かったので、その衝撃のシーンは今でもはっきり覚えているくらい輝いていました(笑)ということで日本に帰って即購入。しかし、使ってみたもののそれほど役に立ったような記憶が無い(笑)多分、その人には秘書がいて、録音した内容を文字に書き起こしてくれたり、手配してくれていたからかもしれない。しかしこの小さな商品を手にすると、そのデザインや質感に製作者の感性とか意気込みを感じ、さらに小さく音のいいデジタルレコーダーの時代になった今も大事に残してあります。







機能を見てみると小さなマイクは取り外しができ、コードで伸ばしてネクタイピンに取り付けて隠し録りができるようになっています。マイクロカセットは60分とか90分とかありますが、テープスピードを半分の速度にすれば倍の時間録音できます。マイクのセンサーもHIとLOWがあります。試しに再生のスイッチを押してみましたが、ちゃんと作動しイアホンで音も聞けました。やはりあの頃の日本製は丈夫でした。さらにこのカセットには専用スピーカーがありましたが、少し前に記事を書くためにチェックしたらコードが劣化していたので処分しました。三角形のユニークなデザインで写真だけでも撮っておけばよかったです。









デジタルになる前、アナログ録音機のメディアは長い間テープでした。オープンリールの次にカセットやこのマイクロカセットが現れ、やがでそれはデジタルのディスクやフラッシュメモリーに取って替わることになります。しかしこのカセットの小さなリールがゆっくりと回るのを見ていると、あの時代に流れていた時間や、人肌の温もりを感じ、そんな時代のディバイスに愛着を感じます。しかし時代はどんどんブラックボックス化していき、今やボックスなんてものじゃなく、ミクロに、クラウドにと、とんでもない世界になりつつあります。ただそんな未来にも興味は尽きないものの、たまにはちょっと振り返って、物置や引き出しの奥から時代に取り残されたかつでのスグレモノたちを懐かしむのもいいですね。さて、次は何にしましょうか…