1ヶ月ほど前だろうか、久しぶりに「一芳亭」に行ってきた。大阪でオンリーワンの焼売の店…あの卵の皮で包まれたやわらかい豚海老焼売は一度食べたら忘れられない。
また、じっくり時間をかけて丸ごと揚げた北京ダックのような皮がパリパリの丸揚げも捨てがたく、大分の鶏天のようなやさしい味の豚天はいくらでも食べられるし、甘めのあんにからまったキモ照り焼きに一味を効かせるとついビールをぐいっとやりたくなる。
定食にはご飯とあっさりとした筍の入ったスープ、つけものがセットになり、中華のようで中華でない不思議な調和を醸した「華風料理」と称する店だ。
その小さな店のカウンターで豚天の付け合わせのキャベツに何かかけようとしたら、先代の主人から「キャベツも焼売の辛子酢醤油をつけてや」と注意され、付け合せひとつにもこだわっていたんだと思った。
福島店は今は二代目がいろいろとメニューも増やし、新大阪で土産用の焼売を販売するようになった。また、写真にあるような「あいのり」という焼売3個を加えたセットメニューなど、いろいろと工夫して周辺のビジネスマンのランチメニューとして人気。
創業昭和8年のなんば本店は3フロアある小さな自社ビルで昔からのメニューを今も守り続けていている。本店では最近は焼売を通販もしているらしく、また本町や岸和田にも店があるらしい。