大阪カレーと言えば、「インディアンカレー」がまず思いつく。
息の長いこの独特のカレーに中毒になっている大阪人は多く、転勤後たまに大阪に戻ったら必ずインディアンカレーに行くという人もいる。単身赴任の時、初めて丸の内店がオープンして喜んだ東京の大阪人も多かった。
最初は甘くて、そのうちどんどん辛くなる。独特のフルーティなコクの絶妙なバランス。さらにトッピングの卵黄やキャベツのピクルスの組み合わせが一体となって、独特の味を形成し癖になる。大阪人なら必ず自分の食べ方の流儀を持つほど、大阪人のソウルフードとなっている。
最近よく目にする「福島上等カレー」に先日初めて行ってみたが、味がインディアンカレーに似た、甘くて辛い大阪カレーだ。さらに、ココイチのようなカツなどのトッピングのバリエーションがあり、両方のいいとこ取りをしたような店だから、確かに大阪で流行ると思う。カレーうどんチェーンで成功した会社が一気にチェーン展開し、すでに40店舗以上ある。
ただ、やはりそのルーのコクはインディアンカレーには及ぶべくもない。平均点だが、中毒にはなるほどでもない。
▲福島上等カレーイオンモール伊丹昆陽店にて
また、「オリムピック」のカレーを懐かしむ人はキタのビジネスマンに多い。北新地で、昼だけ限定の野菜たっぷりのさらっとしたオンリーワンのセイロン風カレーには、いつも行列ができていた。店はなくなったが、ここ出身のシェフが、新地の「榊原」など数店舗で、今でも同じカレーを昼に出しているらしい。