もう15年以上前のオールド・パー・クラブのメンバーの記念すべき第1回宴会旅行が、奈良吉野の川沿いの一軒家で開催されました。大宴会にもギャラリーにでもできる多目的の広い空間と、オープンキッチンと日本間が1部屋、たった1泊でしたが中身の濃い楽しい時間でした。その2日間の盛り沢山のイベントのひとつに料理コンテストがありました。
そこで私が用意したのは、江戸時代にベストセラーになったグルメ本『豆腐百珍』から3品の豆腐料理。事前に4、5点選んで家で作り、その中から数点に絞ったものです。で、何年かぶりに再び紹介するのはそれ以来我が家で継承している「うつし豆腐」。
江戸の庶民には貴重な鯛、その風味を豆腐にうつせば量も増えるし口当たりもいいし、と考えたかどうかわかりませんが、最近物価上昇でスーパーでの出費に嘆く主婦には、鯛のアラ1パック200円程度で江戸の美味しい豆腐料理ができるのですから、これはうれしい一品となるのでは、と再登場です。アラと言っても結構身もあり、大鉢に入れれば立派なメインになるとかみさんも納得でした。