野営車でいこう(VWT4版)

旧野営車エクスプローラ 2009〜2016年の記録

<span itemprop="headline">FENとAFN</span>


アメリカンポップスが好きだった団塊の世代にとってFENというのは特別なもので、山下達郎など多くの音楽関係者も思い入れたっぷりに語っている。しかし私のように岡山や大阪に生活圏があったものにはそれは憧れでしかなかった。FEN(Far East Network米軍極東放送)は、その頃日本人は通称「フェン」と呼んでいたが、米軍基地のある地域にしか流れていなかったから、東京、沖縄、岩国、佐世保など基地周辺を放送エリアとして、まだ日本にFM局もない頃から一日中英語のニュースや音楽を流していた。時々、AMの810kHz周辺で雑音の間から微かに聞こえるアメリカの音楽に耳をすませたこともある。

2001年に東京に単身赴任に就く前、ちょっとした楽しみがあった。それはアメリカ(多分ヒューストン)の骨董市で購入したアメリカ製のアンティークラジオを東京に持って行き、それであのFENを聞くというより流してみたいという計画だった。小さなモトローラ製のラジオは柔らかい音だったからきっといいBGMになるだろうと思っていた。ところが、引っ越しを終えていざ鳴らしてみようとすると、なぜか音が出なかった。その古いラジオは真空管式で、ネットで探すと個人で修理してくれるところもあったが高額だったので結局その計画を実行しないままに終わった。

FENは1997年にAFN(American Forces Network)と改称されていたが、昨年の2013年にネットラジオとしてアプリもリリースされたので、今ではネット環境さえあればPCでもスマホでもどこでも簡単に聴けるようになった。改めて、そのAFNとその前身のFENを調べてみると東京、沖縄、佐世保以外にも、過去には別府、小倉、熊本、大分、大阪、札幌、仙台、新潟など全国に9局整備されその後も拡大縮小が相次いだそうだから、関西にも流れていた時があったのかもしれない。

しかし、今やネットラジオが全盛で、世界中からあらゆるジャンルの音楽やニュースなどが聴けるようになった。このモトローラ製の古いラジオを改造してiPhoneを繋ぎ、ネットラジオでオールディーズ専門局を選んでこの古いラジオのスピーカーから流したい、というちょっとアメリカン・グラフィティな計画を前から考えているのですが…










iOS&Androidアプリ『AFN Pacific』