築地を生活圏にすると、世界一の魚市場が近いだけに場外の魚屋さんや街の小さな八百屋や豆腐屋など新鮮な食材が豊富にあって（そのかわりスーパーはほとんどない）、この宮川食鳥鶏卵という鶏肉専門店の存在も忘れてはいけない。戦前からの古い建物の１階では白衣を着た従業員が大量の鳥をひたすらさばいている様子が文字通りガラス張り。隅っこの小さなカウンターで注文すると上質で新鮮な鶏肉を昔ながらの竹皮で包んでくれる。魚でも肉でも野菜でも、新鮮だとあまり凝ったレシピじゃなくてもうまい。あの「魚竹」の魚定食くらい誰でもできるとちゃうん、と勘違いしそうになる。日本の真ん中のこのあたりには確かに優良食材が集まってる。(日本橋にははんぺんや鰹節のいい店もあるし…）
レシピ：[宮川スペシャル]宮川の鶏肉（大ぶりの胸肉１枚）をタレ（醤油とみりんと砂糖少量）に漬け、フライパンで少し焦げ目が付くくらいに両面焼き、最後に残ったタレを加えて沸騰させ数分煮込んだあと火を消し、ふたをして皮面を下にして余熱で１時間置く。スライスしてお皿に並べ上からさらに煮詰めたタレをかける。薬味にねぎ、または胡瓜を付け合せる。
